バレット食道とは
その病態を報告した医師の名前がバレットだったことによりつけられた名前です。 わが国では、現在、食道がんの90%以上は扁平上皮から発生するがんですが、食事、ライフスタイルの欧米化などによって、将来的にはバレット食道から腺がんへ移行することの増加が危惧されています。食道の内側は、身体の皮膚と似た扁平上皮(へんぺいじょうひ)でおおわれていますが、バレット食道とは、その扁平上皮の粘膜が胃の粘膜に似た円柱上皮に置き換わってしまった状態のことです。
バレット食道の症状
バレット食道の症状は、逆流性食道炎にみられる胸やけや呑酸(どんさん)を訴える方が多いのですが、
まったく無症状の方もたくさんいます。
そこで、精密な内視鏡検査を行うと、10~20%の方にバレット食道が観察されると報告されています。
検診を受診していない方の中には、無症状のままバレット食道の状態が継続することでがんが発生し、
進行して症状が出るまで気づかないというケースがあると考えられます。
バレット食道に男性ホルモンが関係している?
逆流性食道炎が原因で、食道の壁が変化して「バレット食道」という状態になることがあります。バレット食道は食道がんの発症に関係していると考えられていますが、詳しい仕組みはわかっていません。また、女性よりも男性にバレット食道が多いことが知られています。アメリカでバレット食道がある人を対象に行われた調査から、男性の中でも男性ホルモンが多い人にバレット食道が多かったことが報告されました。
バレット食道の背景を調査
174人のバレット食道がある男性と、バレット食道がない213人の男性(対照群、内視鏡による検査から)血液検体を回収した。13種類の性ステロイドホルモンが質量分析法で計測され、性ホルモン結合グロブリンがELISA法で計測された。バレット食道がある男性174人と、バレット食道がない男性213人に血液検査を行い、男性ホルモン、女性ホルモンの量に違いがあるかを調べました。
男性ホルモンが多く、女性ホルモンが少ない
得られたデータを統計解析した結果、以下の関連が見つかりました。
バレット食道のリスクと遊離テストステロン(オッズ比5.36、95%信頼区間2.21-13.03、P =0.0002)、遊離ジヒドロテストステロン(オッズ比4.25、95%信頼区間1.87-9.66、P = 0.001)に正の相関があった。これらの濃度が上位1/4の患者にバレット食道が最も多かった。硫酸エストロン濃度はバレット食道のリスクと負の相関があった(トレンドに対してP=0.02)。
バレット食道がある人には男性ホルモンが多い傾向があり、女性ホルモンは少ない傾向がありました。
性ホルモンがバレット食道に関わっているのだとすると、そのしくみがわかれば、バレット食道を防ぐ治療のヒントになるかもしれません。ただし、バレット食道とがんの関係ははっきりとは解明されておらず、日本と欧米で傾向が違うという指摘もあります。食道がんについて調べるべきことはまだまだ山積みです。更なる研究に期待しましょう。
◆参照文献:
Association between circulating levels of sex steroid hormones and Barrett's esophagus in men: a case-control analysis.
バレット食道と診断されたら
バレット食道と診断された場合の注意点は、なるべく同じ医療機関を受診して、専門医の内視鏡検査を受けることをおすすめします。現在、バレット食道にがんが発生した場合には、症例が少ないことから、治療に対する検討が不十分で、現在のところ食道扁平上皮がんに対する治療と同様の治療が行われています
バレット食道の原因
バレット食道の原因は、逆流性食道炎(ぎゃくりゅうせいしょくどうえん)あるいは胃食道逆流症と言われる病気が長期的に続くことにあると考えられています。
バレット食道が怖いのは、欧米では、食道がんの約半数はバレット食道から発生する腺がんであると報告され、バレット食道は腺がんの発生の前段階と言われている点です。
バレット食道の治療
わが国では食道がんは腺がんであることが少ないことから、バレット食道からがんが発生の頻度が欧米に比べて少ないと考えられます。
そこで、内視鏡検査等でバレット食道と診断されても、自覚症状がない場合には治療をしなかったり、胸やけや呑酸を訴える方の場合は、酸分泌抑制薬の内服をしたりして、定期的に内視鏡検査を行い、経過を観察することがほとんどです。
欧米では、わが国より腺がんの発生率が高いので、発がん予防の観点からバレット食道に対して内視鏡を使って焼灼術も試みられていますが、わが国ではほとんど行われていません。
現在のところ、わが国のバレット食道の経過観察例では、進行がんにまで発展した症例は報告されていません。
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